最新の記事

20211116
【一般社団法人相続診断協会様のイベントに登壇します!】
20210928
大家さんのための建物賃貸借入門9
20210921
大家さんのための建物賃貸借入門8
20210914
大家さんのための建物賃貸借入門7

アーカイブ

カテゴリー

03-3269-8700
メールでのお問い合わせ
アクセス
ブログ

ブログ

起業塾39:インターネット販売の基礎9(インターネット販売と商標権3)

さて、商標権のラストです。

これまで商標権に関する一般的な話をしてきましたが、今回は、インターネット販売で特に気を付けなければならない点について、解説します。

 

商標権の効力は、一定の場合に制限されています(商標法26条1項)。

たとえば、自社名と同じ会社名が他人によって登録されてしまった場合に、自社名を使用することが出来なくなってしまうと、自社は営業活動をすることが出来なくなってしまいます。

そこで、「自己の名称を普通に用いられる方法で表示する」場合には、商標権の効力は及びません(商標法26条1項1号)。

 

このほか、判例上認められた制限もあります。

その1つが、用尽(消尽)論です。

用尽論は、一旦商標権者によって販売等拡布された商品についての商標権は、以後の商品の再譲渡や再販売等については及ばないという理論のことです。

この考え方は、裁判例上も支持されていますが、注意しなければならないのは、    たとえ商標権者から購入した真正商品であっても、これに別途の行為を及ぼした場合には、商標権侵害となる場合があるということです。

たとえば、真正商品を購入してきて、これを小分けし、詰め替えた物に同じ登録商標や類似商標を付して販売する行為は、商標権侵害となります(大阪地判昭和51年8月4日、大阪地判平成6年2月24日等)。

 

また、並行輸入にも注意しなければなりません。

並行輸入とは、知的財産権者が、外国で製造した真正商品の輸入に関し、当該権利者の総代理店等のルートがあるにもかかわらず、知的財産権者より外国の市場に置かれた商品を現地で購入したうえで、総代理店等を通さずに輸入することをいいます。

しかし、商標法上は、我が国の登録商標の指定商品と同一の商品に、登録商標と同一の商標を付したものを輸入し、国内で販売する行為は、商標権者の許諾がない限り、商権侵害となります(商標法2条3項・25条)。

 

適法な並行輸入となるよう気を付けなければなりません。

 

このようにインターネット販売をするにあたっては、商標法上の規制にも注意する必要があります。

(弁護士 國安耕太)

 

※「法律を学び、攻めの経営を! 第7回企業法務セミナー※インターネット販売の落とし穴編」を開催いたします。

開催日時:6月21日(水)18:30~21:00(18:15開場)

場所:レアルセミナールーム 新宿区西新宿1-3-13 Zenkan Plaza2 7F

対象:経営者、総務・法務担当者

定員:20名(1社2名様まで。定員になり次第締め切らせていただきます。受付にてお名刺2枚をご提出ください。)

参加費:8000円

*席数に限りがありますので、参加をご希望の方は、お問い合わせください。

 

※下記の日程で経営者勉強会を開催いたします。定員少数のため満席の場合はご容赦ください。

 

第11回経営者勉強会

日時:平成29年6月6日午前11時30分~午後1時

定員:7名

テーマ:インターネットと特定商取引法

参加費(昼食代):1500円

 

第12回経営者勉強会

日時:平成29年7月11日午前11時30分~午後1時

定員:7名

テーマ:インターネットと特定商取引法(第11回と同内容です。)

参加費(昼食代):1500円

 

 

ページトップ