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起業塾18:社内体制の整備9(安全配慮義務)

業務が原因で、従業員が死傷した場合、従業員ないしその家族は、会社に対し、不法行為を理由とする損害賠償請求(民法709条)をすることができます。

 

また、債務不履行(安全配慮義務違反)を理由とする損害賠償請求(民法415条)をすることもできます。

安全配慮義務とは、判例上、「労働者が労務提供のため設置する場所、設備もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提供する過程において、労働者の生命および身体等を危険から保護するよう配慮すべき義務」(最判昭和59.4.10、民集38-6-557、川義事件)とされてきたもので、現在では、労働契約法5条に「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と定められています。

 

そして、たとえば、過重労働が問題となった過去の裁判例では、「会社は、労働者であるAを雇用し、自らの管理下におき、a駅店での業務に従事させていたのであるから、Aの生命・健康を損なうことがないよう配慮すべき義務を負っていたといえる。具体的には、Aの労働時間を把握し、長時間労働とならないような体制をとり、一時、やむを得ず長時間労働となる期間があったとしても、それが恒常的にならないよう調整するなどし、労働時間、休憩時間及び休日等が適正になるよう注意すべき義務があった。」として、長時間労働を原因とする死亡につき、会社に損害賠償義務を認めています(京都地判平成22年5月25日、労判1011号35頁)。

 

また、昨今では、会社だけでなく、取締役等の役員個人に対する損害賠償訴訟も提起されるようになってきました。そして、実際に損害賠償請求が認められる事案も出てきています。

上記裁判例でも、会社のみならず、役員個人に対しても、会社法429条1項*に基づく損害賠償義務を認めています。

 

会社にとって、事前に専門家によるチェックを受け、適正な労務管理を行うことは非常に重要ですが、会社のみならず、役員個人にとっても、適正な労務管理を行うことが直接的かつ重要な意味を持つといえます。

(弁護士 國安耕太)

 

*会社法429条1項

役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

 

※下記の日程で経営者勉強会を開催いたします。定員少数のため満席の場合はご容赦ください。

*第1回経営者勉強会

日時:平成28年12月20日午前11時30分~午後1時

定員:7名

テーマ:従業員の秘密保持義務(秘密保持誓約書の作り方)

参加費(昼食代):1500円

 

*第2回経営者勉強会

日時:平成29年1月10日午前7時〜8時30分

定員:7名

テーマ:従業員の秘密保持義務(秘密保持誓約書の作り方)

参加費(朝食代):1500円

 

*第3回経営者勉強会

日時:平成29年1月24日午前11時30分〜午後1時

定員:7名

テーマ:営業秘密とは

参加費(昼食代):1500円

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