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親族

死後事務委任契約4

さて、前回は、誰に死後事務委任の受任者になってもらうのか、ということについて話をしました。   では、つぎに、死後事務として、どのような内容を委任したらいいのでしょうか。   一般的には、次のような事項を定めておくことが多いです。   ・病院の退院手続きと精算 ・葬儀、火葬に関する手続き ・埋葬、散骨等に関する手続き ・自宅賃料の支払い、解約手続き ・ガス、水道、電気などの解約手続き ・遺品整理など   もちろん、死後事務委任契約は委任者と受任者との間の契約ですから、基本的にはどのような内容を定めても構いません。 ただ、財産に関する事項は、遺言書等の定めが優先されますので、ご注意ください。 (弁護士 國安耕太)  

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死後事務委任契約3

では、実際に死後事務委任の契約はどのように進めていけばよいのでしょうか。   まず、誰に死後事務委任の受任者になってもらうのか、という問題があります。   もちろん、遠い親族や友人、知人と契約することも可能です。   ただ、自分が歳を取れば、その分親族や友人、知人も歳を取ります。 死後事務の中には、慣れていないと面倒な手続きもありますから、頼んだ時は簡単にできると思っていたことでも、後々自分でやることが難しくなってしまう可能性もあります。 実際、友人に死後事務を委任され引き受けたものの、亡くなられたあと手続きをしようとしてうまくいかず、受任者の方が専門家に依頼することになってしまったというケースもあるほどです。   そのため、場合によっては、専門家に依頼することを検討してみることをお勧めします。   また、親族や友人、知人に依頼するのか、専門家に依頼するのかといった表面的なことよりも、もっと重要な本質的なことがあります。   それは、信頼できる相手に依頼する、ということです。 実際に死後事務が行われるとき、当然のことながら、委任者は亡くなっています。 依頼した相手が契約のとおりに実行してくれたのかを確かめることはできないのです。   そのため、何よりもまず自分の信頼できる相手に依頼する、ということを心掛けてもらいたいと思います。 (弁護士 國安耕太)  

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死後事務委任契約2

前回お伝えした通り、死後事務委任契約は、自分が亡くなった後の諸手続や葬儀・埋葬等に関する事務(死後事務)を第三者に委託する契約です。   ある人が亡くなったあとの諸手続は、残された家族や親族が行うことが前提になっています。 葬儀を取り仕切ったり、埋葬の手配をしたり、借家の解約や引渡しをしたりといった死後事務は、誰かが自動的にやってくれるものではありません。   役所がなんとかしてくれる、と思うかもしれませんが、そんなことはありません。 役所は何もしてくれません。 仮に役所の担当者がとてもいい人で、何とかしてあげたいと思っていたとしても、法的権限がない限り、そもそも何かをすることはできないのです。   以前、テレビを見ていたら、身寄りのない方が亡くなった際、「銀行に預金を預けているので、死んだらそのお金を使って埋葬して欲しい」といった書置きが自宅で見つかったといった話が出てきました。   もし、このような書置きがあったとしても、役所が銀行に行って預金をおろすことはできません。 役所には、そのような法的権限がないからです。   亡くなったときに他人に迷惑をかけたくないという理由で、自分の葬儀費用を残しておく人は多いと聞きます。 しかし、ただ葬儀費用を残しておくだけでは、そのお金を目的通りに使用することはできませんし、自分の思い通りの終活を完了することもできません。   そのため、死後事務を家族や親族に頼むことができない場合や、思い通りの終活をしたい方は、死後事務委任契約を検討することをお勧めします。 (弁護士 國安耕太)  

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死後事務委任契約1

みなさんは、「死後事務委任契約」という言葉を聞いたことはありますか?   死後事務委任契約は、委任者が、第三者に対して、自分が亡くなった後の諸手続や葬儀・埋葬等に関する事務(死後事務)に関する代理権を付与して、処理を代行してもらうという内容の契約です。   通常、このような死後事務は、残された家族や親族が行っています。 もちろん行ってくれる家族や親族がいるのであれば、死後事務を委任する必要はありません。 そのため、現時点で死後事務委任契約を必要としている方はそう多くはないかもしれません。   しかし、一説によれば、2040年には65歳以上の単身世帯が2割を超えるとも言われています。 このようないわゆる「おひとりさま」が増えてくると、死後事務を家族や親族に頼むことは難しくなってくる可能性があります。   また、同様に、高齢の夫婦で身寄りがなかったり、親族と疎遠だったりする場合にも、死後事務を家族や親族に頼むことができないということが考えられます。   このような場合に備えて予め死後事務を代行してもらう契約、これが死後事務委任契約です。   今後は、死後事務を家族や親族に頼むことができない方も増えてくると思いますので、次回以降、死後事務委任契約の基本について話をしていきたいと思います。 (弁護士 國安耕太)  

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男女をめぐる法律関係8 離婚後の親権

第8回目のテーマは、離婚後の親権です。   父母が離婚した場合、いずれか一方が未成年である子の単独親権者になります。   協議離婚では、父母の協議で未成年者の親権者を定め、離婚届に記載します。 親権者の記載がない離婚届は受理されません。   父母の協議がまとまらない場合には、親権者指定の調停または審判を家庭裁判所に申し立てることにより親権者を定めることができます。 家庭裁判所の手続きを利用する場合、家庭裁判所調査官による事実の調査が実施されることが一般的です(家事事件手続法58条)。   家庭裁判所調査官は、父母や子との面接、子が親の一方といる場面における子の状況の観察、保育園や学校の先生との面接、家庭訪問といった方法により、①子の監護状況・非監護親の看護体制、②子の意向確認、③親権者としての適格性等の事実の調査をし、調査結果を家庭裁判所に報告します。   親権者指定の判断基準については、明文の規定があるわけではありません。 しかし、一般的には、①監護の継続性、②子の意向、③母性尊重、④兄弟の不分離、⑤親の状況、⑥面会交流に対する当事者の意向といった要素を総合的に考慮して親権者を決めることになります。   家庭裁判所は、子の意向に拘束されるわけではありませんが、実務上、子の意向は重視されます。 ただし、未成年者は監護親の影響を受けやすく、言葉と真意が一致しない場合もあるため、事案ごとの子の発達段階に応じて評価することが必要になります。   また、面会交流は基本的に子の健全な育成に有益なものであって、その実施によりかえって子の福祉が害されるおそれがある特段の事情がある場合を除き、面会交流を認めるべきであると考えられています。 そのため、非親権者・非監護者による面会交流を認める体勢にあるかどうかも、親権の適格性を判断するための1つの要素になります。   (弁護士 松村 彩)

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男女をめぐる法律関係7 財産分与

第7回目のテーマは、財産分与です。   夫婦が離婚する場合、婚姻中に夫婦が協力して蓄えた財産を公平に分けることができ、これを「財産分与」といいます。   当事者間での話し合いで調整できない場合には、離婚の時から2年以内に、家庭裁判所に財産分与の調停または審判を申し立てることができます(民法768条2項)。 なお、離婚前の場合であれば、離婚調停の中で財産分与について話合いをすることもできますし、離婚訴訟に付帯して財産分与に関する処分を求めることもできます(人事訴訟32条)。   財産分与の対象は、婚姻中に夫婦が協力して蓄えた財産となります。 そのため、一方の名義で取得した財産であっても、実質的に夫婦の共有財産であるといえる場合には、財産分与の対象になりますし、将来取得する予定の財産であっても財産分与の対象になりえます。   例えば、婚姻中、妻の協力により稼働が可能となり、その稼働の対価として夫の退職金が支払われることが予定されている場合には、夫の退職金も財産分与の対象となります。 ただし、財産分与の対象となるのは、あくまで婚姻期間中に形成されたと評価できるものに限られますので、稼働期間30年、婚姻期間10年の場合には、退職金のうち10年分だけが財産分与の対象ということになります。 もっとも、実際には、将来どの時点で退職金を受給できるのか不明確であり、退職金の金額が不確実であることが多いため、その不確実性をどの程度考慮するのかは問題になります。   また、年金については、平成16年に離婚時の年金を分割する年金分割制度が創設されており、配偶者が加入している厚生年金、共済年金の報酬比例部分については、その一部を離婚に際して分割請求することができます。 ただし、原則として、離婚をした日の翌日から2年以内に分割を請求する必要がありますので、注意してください。   次回は、「離婚後の親権」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)

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男女をめぐる法律関係6 法律上の離婚原因

第6回目のテーマは、法律上の離婚原因です。   前回ご紹介したように、協議離婚や調停離婚によって調整がつかない場合には、「法律上の離婚原因」を主張して離婚訴訟を提起し、判決により離婚を認めてもらうことができます。   民法は、以下の5つの「法律上の離婚原因」を定めています。 ①配偶者に不貞行為があったとき ②配偶者から悪意で遺棄されたとき ③配偶者の生死が3年以上明らかでないとき ④配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき ⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき   ①「不貞行為」とは、配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこといいます(最判昭和48年11月15日判タ303号141頁)。 自由な意思に基づく姦通に限定されますので、配偶者が強姦の被害者である場合には、不貞行為は認められないと考えられます。   ②「悪意の遺棄」とは、正当な理由もなく夫婦間の同居・協力・扶助義務を継続的に怠っていることをいいます。 具体的には、配偶者の一方が相手方を置き去りにして帰宅しない場合や、相手方を自宅から追い出す場合が挙げられます。 職業上の理由から長期間出張しなければならないケースや、病気療養のために入院するケース等、別居するにつきやむをえない事情がある場合には、「悪意の遺棄」にはあたりません。   ③「配偶者の3年以上の生死不明」を理由とする離婚訴訟は、終戦後の戦地からの未帰還者にかかわるものが多く、最近の裁判例ではほとんど問題になりません。   ④「回復の見込みがない強度の精神病」とは、重い精神病のために婚姻生活の継続を期待できず、長い療養生活にもかかわらず軽快の見込みが立たない場合をいい、専門医の医学的判断を踏まえて裁判官が判断します。   ⑤「その他婚姻を継続し難い重大な事由」とは、上記①~④以外の離婚事由で、婚姻の継続を不可能とする事由をいい、配偶者の暴力、侮辱、犯罪行為、性格の不一致等がこれに該当します。   次回は、「財産分与」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)  

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男女をめぐる法律関係5 離婚の方法と手続き

第5回目のテーマは、離婚の方法と手続きです。   離婚の方法には、大きく分けて、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚の3つの方法があります。   ①協議離婚は、夫婦で離婚について話合いをし、合意ができれば離婚届を役所の窓口に提出する方法です(民法763条)。 この場合、婚姻届の場合と同様に、成年の証人2名の署名押印が必要になります。   ②調停離婚は、夫婦間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合に、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停により離婚する方法です(家事事件手続法244条)。 調停は、男女各1人ずつの調停員が当事者の言い分を基本的に交互に聞きながら、離婚についての当事者の合意をあっせんするというものです。 調停手続では、離婚そのものだけではなく、子の親権者や面会交流、養育費、慰謝料といった財産に関する問題も一緒に話し合うことができます。   ③裁判離婚は、上記の方法によっても調整がつかない場合に、離婚を求める一方当事者が、法律上の離婚原因を主張して、離婚訴訟を提起し、判決により離婚を認めてもらう方法です。 原則として離婚調停を経てから離婚訴訟を提起する必要がありますので(調停前置主義)、離婚調停を経ずにいきなり離婚訴訟を提起したとしても、相手方が所在不明である等の事情がない限り、裁判所により、離婚調停に付される(調停から始める)ことになります。 なお、いったん離婚訴訟が提起された場合であっても、裁判の途中で当事者が離婚に合意すれば、判決を待たずに和解をすることもできます(人事訴訟法37条)。   次回は、「法律上の離婚原因」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)  

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男女をめぐる法律関係4 内縁

第4回目のテーマは、内縁です。 今回は、「婚姻」と「内縁」についてご紹介します。   近年では、結婚に対する意識の変化により、あえて婚姻届を提出しないカップルが増えています。 特に、我が国では、女性側が婚姻により姓を変更する場合が圧倒的に多く、働く女性が婚姻により姓を変更することの不利益を考慮して、あえて婚姻届を提出しないという選択をとることもあるでしょう。   法律上の「婚姻」は、婚姻をしようとする者が、夫婦が称する氏その他法務省令で定める事項を届出に記載して、その旨を届け出ることによって成立します(戸籍法74条)。 「婚姻」により、夫婦は、同居協力扶助義務(民法第752条)、婚姻費用(生活費)の分担義務(民法第760条)、日常家事債務の連帯責任(民法第761条)等といった義務を負うほか、相続権(民法第890条)等といった権利を取得します。   一方で、実質的に夫婦としての生活をしていたとしても、婚姻届を提出しなければ、法律上は「婚姻」ではなく、「内縁」と呼ばれる関係にすぎません。   もっとも、「内縁」は、「婚姻」に準じた関係であると考えられていますので、「内縁」であっても、「婚姻」に関する民法の規定が準用され、「婚姻」と同様に扱われる場面が多々あります。 たとえば、内縁関係を不当に破棄された者は、婚姻関係に準じてその相手方に対して損害賠償請求をすることが判例で認められています。   一方で、内縁関係では相続に関する民法の規定(民法第890条)は準用されませんので、内縁の相手方が死亡したとしても、その財産を相続することはできません。 そのため、自分が死亡した後に、内縁の相手方に財産を残したい場合には、基本的には遺言書を作成しておく必要があります。   次回は、「離婚の方法と手続き」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)

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男女をめぐる法律関係3 再婚禁止期間

第3回目のテーマは、再婚禁止期間です。 みなさんは、女性には再婚禁止期間があるというのをご存知でしょうか。   従来、民法では、女性の再婚禁止期間は「前婚の解消又は取消しの日から起算して6か月」、つまり「離婚等をした場合には、6か月間は再婚できない」とされていました。 しかし、女性に一律に6か月の再婚禁止期間を設けることは合理性を欠くものであるとの最高裁判決が出た結果、民法が改正され、平成28年6月7日からは、再婚禁止期間は「100日」に短縮されました(民法第733条第1項)。   また、以下のいずれかに該当する場合には、離婚時から100日が経過していなくても、直ちに再婚することができるようになりました(民法第733条第2項)。 (1)前婚の解消又は取消し時に妊娠していない場合 (2)前婚の解消又は取消し後に出産した場合   ただし、これらの(1)または(2)を証明するためには、診断をした医師に証明書を作成してもらった上で、婚姻届に当該証明書を添付して戸籍課の窓口に提出する必要があります。 もし、医師の証明書がなければ、離婚時から100日を経過していない場合には、婚姻届を提出しても受理されませんので注意してください。 また、医師に証明書を作成してもらう際には、前婚の解消又は取消日(離婚日等)を申告する必要がありますので、あらかじめ確認して診断を受けるようにしてください。 なお、医師の作成する証明書の様式は、法務省のホームページ* に掲載されています。   次回は、「内縁」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)   *www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00059.html  

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男女をめぐる法律関係2 夫婦財産契約

前回は、婚姻前に、夫婦間の財産の帰属に関する契約(「夫婦財産契約」)を締結しない場合に、夫婦間の財産の帰属が民法でどのように決められているのかをご紹介しました。 第2回目のテーマは、夫婦財産契約です。   我が国では、婚姻届出前に、夫婦間の財産の帰属についてあらかじめ契約を締結しておくことができ、これを「夫婦財産契約」といいます(民法第755条)。 夫婦財産契約を締結しておけば、夫婦財産契約の内容に従って夫婦間の財産の帰属が決まることになり、夫婦間の財産の帰属をあらかじめ明確にしておくことができます。   一般的には、夫婦財産契約で以下の内容を決めておくことが多いでしょう。 (1)婚姻前から所有している財産を夫所有にするのか、妻所有にするのか、夫婦の共有にするのか (2)婚姻中に取得する財産を夫所有にするのか、妻所有にするのか、夫婦の共有にするのか (3)婚姻費用の負担をどうするのか (4)離婚の際の財産分与をどうするのか   また、夫婦財産契約を利用する際には、以下の3つの注意点があります。 (1)夫婦財産契約は、婚姻届出前に締結しておく必要がある (2)夫婦財産契約の内容を登記しておかなければ、夫婦間では有効でも、第三者に対しては夫婦財産契約の内容を主張することができない(民法第756条) (3)原則として、夫婦財産契約の内容を変更することはできない(民法758条第1項)   我が国では、夫婦財産契約の存在自体があまり知られていないため、夫婦財産契約を締結することはほとんどないのが実情です。 また、離婚時のことを想定して夫婦財産契約を締結しておくことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、会社を自身で経営されている方にとっては、「株式や会社の不動産等の会社関係の財産が、婚姻前後を問わず自己の所有であること」を明確にしておくことができるという意味で、夫婦財産契約は有効であるといえます。   次回は、「再婚禁止期間」についてご紹介します。 (弁護士 松村 彩)

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男女をめぐる法律関係1 夫婦の財産関係

今回から、男女をめぐる法律関係について、ご紹介していきます。 第1回目のテーマは、夫婦の財産関係です。   我が国では、婚姻前に、夫婦の財産関係について、夫婦であらかじめ話し合っておくという人は少ないかもしれません。 みなさんは、夫婦の財産がどのように帰属するのか、ご存知でしょうか。 婚姻前に、夫婦間の財産の帰属に関する契約(これを「夫婦財産契約」といいます。)を締結しない場合には、民法の規定(民法第762条)に従って、夫婦間の財産の帰属が決まります。   民法の規定に従うと、一般的には以下の3つに分けられます。 (1)特有財産(夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産で、各自に帰属する財産) (2)共有財産(共同生活に必要な家財・家具や夫婦の共有名義で取得した財産で、名実ともに共有になる財産) (3)実質的共有財産(名義は一方に属するものの、婚姻中、夫婦の協力により取得されたことで、実質的には共有になる財産)   例えば、夫が婚姻前に購入した不動産は夫の特有財産であり、妻が婚姻前から貯めてきた預貯金は妻の特有財産ですので、婚姻によっても夫婦の共有財産になるわけではありません。 一方で、夫婦が共働きで得た収入で取得した不動産は、夫婦の一方の単独名義になっていたとしても、実質的共有財産であるとして、夫婦の共有に属すると推定されます。   夫婦関係が円満である限りは、夫婦間の財産の帰属が問題になることはあまりないかもしれませんが、離婚時に財産分与を行う場合には、当該財産が夫婦の共有財産なのか特有財産なのか、争いになることが多々あります。   次回は、契約により、婚姻前後の夫婦の財産関係をあらかじめ契約で決めておくことができるという「夫婦財産契約」をご紹介します。 (弁護士 松村 彩)

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