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本年(2019年)8月9日、厚生労働省から最低賃金の改訂額が公表されました。
東京都および神奈川県で全国初の時給1000円超え、全国加重平均では時給901円となりました。
東京都は1013円、神奈川県は1011円、埼玉県926円、千葉県923円となり、いずれも本日(2019年10月1日)から適用されます。
都内を歩いていると、いまだに時給1000円~という求人を見かけますが、本日以降、「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」(4条1項)と定める最低賃金法違反となりますので、自社の応募要項を見直しておきましょう。
さて、とうとう1000円を超えた最低賃金ですが、10年前の2009年は、東京都は791円、神奈川県は789円、埼玉県735円、千葉県728円でした。
この10年で約25%も上がったことになります。
なお、最低賃金に関する規律を定めている最低賃金法ですが、法律自体には具体的な最低賃金の定めはありません。
法律上は、
・厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審議会(以下「最低賃金審議会」という。)の調査審議を求め、その意見を聴いて、地域別最低賃金の決定をしなければならない(10条1項)
と定められており、実際には、各都道府県の労働局に設置されている地方最低賃金審議会が、最低賃金を定めています。
(弁護士 國安耕太)