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交通事故をめぐる法律関係5 物的損害

第5回のテーマは、物的損害です。

 

交通事故で車両に損傷を受けた場合、修理が可能なときは、原則として必要かつ相当な修理費用の賠償を請求することができます。

 

実務上、加害者側の保険会社のアジャスター(保険会社から依頼されて事故車両の修理費の算定等を行う者)が事故車両を検分し、修理工場との間で修理方法や修理内容について協議を行い、修理費の金額について協定を締結することが多く、この場合には修理費の金額が争いになることは多くはありません。

 

修理の見積額が、車両の時価を超える場合には、修理費用を全額請求することはできず、事故当時の車両価格および買替諸費用の合計額を請求するにとどまります(これを「経済的全損」といいます。)。

なぜなら、事故当時の車両価格および買替諸費用が賠償されれば、被害者は同等の車両を手に入れることができ、その結果として、被害を受ける前の経済状態が回復されるため、これ以上の賠償を認める必要はないからです。

 

また、車両の修理期間中、レンタカー等の代車を使用することになった場合、代車を使用する必要性が存在するのであれば、代車使用料を損害として加害者に請求することができます。

代車のグレードとしては、被害車両が外国車の場合には国産高級車の限度で、国産車が被害車両の場合には同等以下の国産車の代車料を認めるが一般的です。

 

なお、車両の損傷等の物的損害を理由とする慰謝料は原則として認められません。

例えば、飼い犬が自動車にひかれて死んだ事例で、加害者が責任を否定して不誠実な対応をとり被害感情を刺激したことを重視して、飼い犬を喪失したことによる飼い主の慰謝料として2万円を認めた裁判例がありますが(東京地判昭和40年11月26日判時427号17頁)、これは例外的なケースといえるでしょう。

 

次回は、「過失相殺」についてご紹介します。

(弁護士 松村 彩)

 

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